Requiem 311

#91. 砂丘のボヘミアン

瓦礫の傍を 何台もの車が走っている

先急いだ整地
大切なものを見失ったまま 新しく積まれた未来の下に
私はそっと崩れ落ちている


生き続けて行く人には 生き続けて行くことの苦悩があるだろう…

だけど私はどちらともつかない
曖昧な光にすがり続ける放浪者



Ocean



まるで大地が生んだ孤児のようだ…


過去と夢とを新たな父母に持ち
やがて 私は古い鉛筆のように

砂丘を転がりはじめるに違いない






--- 〔 大船渡市 50代ぐらい 女性 〕 ---

Swimming In A Lovely Sea Of You


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