Requiem 311

#42. 約束の場所

歩いて 歩いて 歩いて…
意識も景色も朦朧としながらやっと ここに辿り着いた

約束はちっぽけな田舎の公園
それでもここが 二人のオアシスだったよね


貴方の姿がまだ 見えない

だけど私もこんなに 約束を遅れてしまったのだから
貴方が来るまで
ここでずっと待っていようと思う






感覚がなくなるほど寒いわけではなくて
今日は霧がうっすらとかかってて 少し蒸し暑い はず…

寒くはないのに体が冷たく感じるのは
熱があるから… かもしれない


鞄も携帯も持たずに 学校の制服を着たままって
何となく可笑しいけど
それだけ私が慌ててたってことかもしれない…




長い時間が過ぎたような気もするし
あっという間みたいな気もするし


貴方を見つけること以外
全部の感覚を失った今の私って 何だろう…







もうすぐ 貴方が来る時間
でも こんな時に限って
どういうわけか 時計まで壊れてる


何もかもが ツイてない今日の私…






--- 〔 行方不明 陸前高田市 下校途中に被災した女子中学生(未定) 〕 ---

Зара Zara - Dle yaman


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