寝苦しい夜を幾つ 越えただろう…
まるで夢から醒めたみたいな朝 だけど
砂の中でもがき続けているような
この重みは何だろう…
空からの重圧
それとも風が運ぶ湿度のせい…
私の羽根は濡れたみたいに
もう空を翔べない
女神に会いに行く夢を見た
それまで一度も触れたことのない あの手のひらの感触は
この世のものとは思えない優しさで
迷い 立ち止まる私を静かに受け入れた
私は尋ねた …これからどうしたらいいのかと…
私についていらっしゃい…
そう言って彼女は背中の傷ついた翼を羽ばたかせ
懸命に空を翔ぼうとしている
貴女もこうやって 明日に向かって生きなさい…
無言のエールの裏側で 女神はきっと泣いていた
その声を一瞬だけ聴いた時私は
砂の中で 再び目を醒ました…
--- 〔 宮古市 30代前半 女性 〕 ---