その翌朝 目が醒めたら
お腹の空かない体になっていた
毎朝出くわす仲間たちの姿も見えなくて
私はぽつんと 無人の家に
取り残されたことを知った
Mayumiさんはどこ…?
貴女のように声を出せない私は
Mayumi… と呼んでるつもりで ミャーと鳴くことしか出来ない
ミャー ミャー Myaa…
そして影の出来ない私の体を
一生懸命舐めてみる
いつもみたいに毛繕いしてみる
味も臭いもしなくなった体を 必死で舐めて
生きてることを確かめようとしていた
気がつくと Mayumiさんが呼んでいた
いつもより気配の薄い Mayumiの瞳から
大粒の涙があふれてる
私は お腹が空いたと鳴く前に
会えてよかった 会えて嬉しい…と鳴きながら
Mayumiの胸に飛び込んだ…
--- 〔 行方不明 南相馬市 3歳ぐらいの猫(♀) 〕 ---