僕の上で世界が巡ってる
無数の星が写り込むこの水晶体で
僕は 永遠に終わらない夢を見てる
初めてのバイト代で君とふたり
プラネタリウムに行く約束をしていた
なのに ついに
約束を果たせなかった その
償いの旅のように ひとり
未成年なのに恋愛なんて…
そんな大人たちの言葉に真面目に耳を傾けた時間が
いまさらのように悔やまれる
あの時間の中で 二人にできることが
もっとあったはず なのに…
やり過ごした時間
若さの中で迷い続けた二人
そして
自然の力は容赦ない
結局どこまでも無抵抗だった僕たちの
最後のデートは宇宙だったと
誰かに話したい 今のこの気持ちをもう
僕は抑えることができない
--- 〔 行方不明 気仙沼から流された男性 19歳 〕 ---